リハビリ情報まとめ

リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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ぶん回し歩行はリハビリで改善できるチャンス到来

   

脳卒中による後遺症では、身体の片方が「まひ」するケースが多いですよね。

まひを改善するためにリハビリが行われますが、

  • まひに対する訓練
  • 残された能力を開発する訓練

が実際の現場では行われています。

一般的には、理学療法士や作業療法士のサポートを得ながらまひした手足を中心に訓練するイメージがあります。
その前段階として、寝たまま関節を動かしたり、起き上がったりという訓練を経てから歩行訓練などに入っていきます。

歩行訓練は病院内のリハビリ施設で行われますが、ここで健康な時の歩行を取り戻せると退院後の自主的なリハビリにも意欲が湧くのではないでしょうか。

しかし現実としては、まひした足の膝がつっぱった状態での歩行訓練になりがちです。
膝関節を柔軟に使った歩行は出来ないのでしょうか。

片麻痺患者に特有のぶん回し歩行

ぶん回し歩行という言葉を知ったのは、今年の春ぐらいです。

どのような歩行かは大体イメージできると思いますが、まひした側の膝が伸びきっているので半円を描くようにして前に出す足の運びになることから、ぶん回し歩行という呼び名がついたようです。

まひした側の足首や膝は、力が入らないので固定するための装具を着用して歩行訓練をすることになります。
がっちりと足首や膝が折れ曲がらないようにしたまま、歩く訓練を行うので、必然的にぶん回し歩行になってしまうわけです。

ちなみにひざ下から足首を固定する装具は短下肢装具、太ももから足首までを固定する装具は長下肢装具といいます。

一見、長下肢装具に見えて、太もも部分を取り外せば短下肢装具にもなるなど、バリエーションも多いです。
義肢装具士によって患者さんに合った装具が作られます。

リハビリでぶん回し歩行を習得している?

現状では、ひざに力が入らない状況での歩行訓練では、膝折れによる転倒などのリスクを考えると、膝関節を固定して実施することになります。

そうなると、自ずと足の運びが半円を描くようになってしまうので、どうしても健康時の歩行とは違う歩き方になります。
理学療法士の下で歩行リハビリが行われますが、見方によっては、ぶん回し歩行の習得にも思えます。

リハビリは、まひに対する訓練と残された能力を開発する訓練の両方があると冒頭で書きましたが、新しい歩行を脳に覚えさせているとも言えます。

理学療法士の中でも、その葛藤を抱えている方もいると思いますが、どうしようもできないのが現状となると、40代50代の働き盛りが脳卒中から仕事復帰しても、スタスタと歩くことが出来ないということになります。

特に若い患者さんは、健康時の歩き方に戻りたい願望が強いはずなんです。
何よりも歩き方の見た目が気になるからです。
これは片麻痺で肘が曲がり膝も伸びたままの「ウェルニッケ姿勢」にも言えます。

プライドが高い傾向にある人や弱みを見せたくない人は、外出することも嫌になるはずです。
現にそうした問題を提起している脳卒中の後遺症患者にリハビリを施している治療家の方もいらっしゃいます。

では、健康時の歩き方は、二度と取り戻せないのでしょうか。

膝関節の膝折れを制御できればいい

まひした足は力が入らないから装具を着用して、膝がカクッと折れ曲がったり、足首がグラグラすることを予防します。

ならば逆の発想で、あえて膝に力が入らなければ外部の力を借りて調整できれば、膝を曲げての歩行が出来ますよね。

では、外部の力とはなんでしょうか。

・人力で支える
・長下肢装具の膝部分にバネなどを入れる
・専用の道具を開発する
・膝折れ角度を調節できる機能を装具に付ける

いろんな事が考えられます。
出来る出来ないは別にして、アイデアを出す事がスタートです。

ところが既に、ぶん回し歩行を回避できるかもしれないツールが、既に誕生していました。

なんと小型のデバイスです。
制御機能が組み込まれたパーツのようなデバイスで、長下肢装具に着脱可能な設計となっている専用ツールなんです。

膝折れを制御してぶん回し歩行を改善

次世代型歩行練習デバイスとして既に存在しているパーツの名前は「GS Knee(シーエスニー)です。
今、必死に最終調整が行われているとの情報です。

来年の春には、一気に広がっていく事でしょう。
それだけの可能性を秘めています。

歩行訓練をアシストする装置は、
・トヨタのウェルウォーク
・ホンダの歩行アシスト
がありますが、とても大掛かりでリハビリ施設への導入も簡単ではありません。

GS Kneeは長下肢装具への着脱が可能になるように手を加えるだけです。
リハビリ施設への導入負担は雲泥の差です。
しかも患者さんの数だけ準備することも可能です。

大掛かりな設備の場合は、順番制や予約制などで満足に患者さんの訓練を行えない可能性もあります。

ぶん回し歩行の改善の切り札は、GS Kneeかもしれません。

まとめ:ぶん回し歩行が減る時代に

令和は、ぶん回し歩行が減る時代となる可能性が出てきましたね。
リハビリもまひした身体と上手く付き合うための訓練ではなく、もう1歩先にあるQOL(クオリティオブライフ)を意識したリハビリが求められます。

それが出来ないリハビリ施設は患者の信頼性を失っていくことにもなり兼ねません。

究極の脳卒中の回復基準は、全く脳卒中を患ったと思われない事だと思います。
若年層だけでなく、どの年齢層であっても健康時の状態に戻れることほど、嬉しいものはないはずです。

GS Kneeの登場まで、もう少し時間が必要ですが、期待して良いと思います。




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