リハビリ情報まとめ

【※広告を含みます】 リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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分回し歩行が起こる理由 歩行分析から改善された新しいリハビリ方法

   

脳梗塞の回復における歩行練習のリハビリでは、これまでどうしても回復後に分回し歩行となってしまうという課題が残りました。しかしここに来て、科学の進歩によりぶんまわし歩行となる課題が改善され、歩容の点でもより優れたリハビリ方法が現れ話題となっています。

分回し歩行が起こる理由

分回し歩行が起こる理由は、これまでのリハビリ方法にありました。というのも、麻痺した方の膝を伸ばした状態で長下肢装具を固定し、歩く練習をするためです。

麻痺した方の足の膝を曲げて歩くリハビリは、長下肢装具のみでは到底実現できません。というのも、感覚のない方の足の膝を曲げようとしても、そこには意思が働かない上に、曲げてしまうと体を支えようと踏ん張る膝の力も働かないため転倒してしまうからです。

なので、これまでの長下肢装具を使用したリハビリ方法では、機能する足を軸足にし、麻痺した方は伸ばした状態でコンパスの弧を描くように歩く「ぶん回し歩行」が完成形のリハビリ方法が一般的だったのです。

このぶんまわし歩行を回避するする唯一の方法は、膝を曲げて歩くリハビリ方法をなんとか考えるほかありません。

歩行分析から生み出され改善した新たなリハビリ方法

膝を曲げて歩けるようになるために、これまでも様々な方法が考えられてきました。

大掛かりな機械で体を上から吊り、重力の負荷を減らした状態で歩行をシュミレートする装置や、麻痺した足に歩行の補助となるロボットを取り付け、電動で足を動かす機械など。

ただ、これらの方法でリハビリ等をしてみても、器具なしで膝を曲げて歩行できるようにはなりません。

そこで、人間が歩く上での歩行分析を詳しく研究していったところ、膝下の動きは蹴り出したあとは振り子のように自然と前へ振り出され、かかとで着地するような動きをすることなどが分かりました。

この動きをサポートする形で、リハビリ時に膝をフリーに稼働できるようにし、膝折れを避けるために屈伸側には電子制御によるブレーキを備えた長下肢装具に取り付けるユニットを開発。

それを理学療法士がサポートする形で、歩行のタイミングでブレーキの制御をし行う新しい膝を曲げて歩くリハビリ方法が生まれました。

加えて、脳科学の研究により、使用していない脳の部位が麻痺した足を司る機能を新たに備える働きもあるとの研究も明らかになってきました。

これらの総合的な研究成果を合わせ、いま新たなリハビリ方法が始まっています。もう一度膝を曲げて歩けるようになる。その可能性は格段に上がっているのです。

膝を曲げて歩けると、同じスロープの上り坂でも格段に上りやすくなりますし、階段を上ることも不可能ではありません。

もういちど自分の足で趣味の山登りをしたい。そうした目標を持って新たなリハビリ法に励んでいらっしゃる方もいます。

ぶん回し歩行が起こらない新たなリハビリの動画

では具体的にどのようなリハビリ方法が行われているかと言うと、百聞は一見にしかず、ならぬ、実際に視聴するのが一番早いでしょう。

こちらのページの動画をご覧ください。実際に理学療法士が介助をし、膝のブレーキを手元のコントローラーでコントロールしながらリハビリをする動画をご覧いただけます。

膝を曲げて歩くリハビリの様子

長下肢装具はこれまでのものと同様のものを利用しています。その膝部分にブレーキ制御できる電子装置をつけてリハビリを行います。

簡単に脱着ができるため、大掛かりな設備投資も必要としないため、病院やリハビリ施設での導入も容易です。

リハビリを行う側患者も、長下肢装具に装着用のアダプターを付けるだけなので、特別な準備の必要はほぼありません。

誰もが安心して、膝を曲げて歩くためのリハビリを行うことができるのです。




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