脳梗塞も招く「不整脈」と「心房細動」
2020/09/18
不整脈とは、脈が遅くなったり、速くなったり、不規則に打つたり、脈拍が乱れる症状のことをいいます。
また、歳を重ねるにつれ不整脈が起きやすくなりますので、高齢者は特に注意が必要です。
誰にでも起こり得る不整脈
心臓は血液を送り出す心室と、心室に送り込む血液量を調節する心房が規則的な収縮と拡張を繰り返し、血液を全身に供給します。
この動きが不規則になる要因は、ストレスや睡眠不足、カフェイン、アルコールの取り過ぎなどが挙げられ、誰にでも不整脈は起こり得ます。
また、歳を重ねるにつれ不整脈が起きやすくなりますので、高齢者は特に注意が必要です。
不整脈の種類
不整脈は大きく分けて以下の3つの種類があります。
① 期外収縮・・・予定されていないタイミングで脈が生じる、危険性のない不整脈
・心房性期外収縮
・心室性期外収縮
② 徐脈・・・脈が遅くなる
・洞不全症候群
・房室ブロック
③ 頻脈・・・脈が速くなる
・心房頻拍
・心房細動(粗動)
・発作性上室性頻拍
・心室頻拍
・心室細動
・WPW症候群
危険な不整脈
不整脈は健康な人にも起きる健康被害のない不整脈もあり放置しても問題ありません。
しかし、命にかかわる危険な不整脈も存在し積極的に治療をする必要があります。
◎ 心室細動
不整脈の中でも最も危険で「致死性不整脈」とも呼ばれますが、心臓に持病がある人や遺伝的に心臓に異常がある人に起こります。
心室が小刻みにけいれんするだけで規則的な収縮がなくなり血液を送り出せなくなり、放置すると脳が虚血状態になり意識を失い、死に至りかねないため「致死性不整脈」とも呼ばれます。
すぐに自動体外式除細動器(AED)で心室細動を止め、規則的な収縮運動を取り戻す必要があります。
◎ 心房細動
危険な不整脈の大半を占めるのが心房細動です。
心房がけいれんするだけで血液が心室に送り込まれず、そのうちに心臓の血液がよどみ始めどんどん固まって血栓となり、脳の血管内で詰まり脳梗塞を引き起こしてしまいます。
心房細動が原因の脳梗塞は致死率が高く、高齢になるほど発症率が高くなります。
また、心房細動の約半数が無症状でなかなかきずくことができないません。
不整脈の見つけ方
不整脈を見つけるには、定期的に家庭用血圧計で脈拍数や脈の乱れを把握することが大切です。
脈拍が早くなったり、遅くなったり、飛んだりするのが一つのサインですので、以上を感じたらすぐに病院で診察を受けましょう。
不整脈の治療はめざましく進歩し、ペースメーカーや抗不整脈薬、カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)、植え込み型除細動器などで、ほとんどが治せるようになっています。
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