リハビリ情報まとめ

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一過性脳虚血発作の症状|脳梗塞との違いとリスク

   

一過性脳虚血発作(TIA)は脳梗塞の一種で、一時的に脳の血管が狭くなったり詰まった状態となって、片方の手足のしびれやろれつが回らなくなるなどの症状が起き、24時間以内に改善するもので、脳梗塞の前兆とも考えられています。

 

一過性脳虚血発作と脳梗塞の症状の違い

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、片方の手足がしびれる、視野が半分欠けている、ろれつが回らない、手に力が入らないなどの症状が出ます。

一過性脳虚血発作は脳梗塞と同じ症状が出ますが、数分から1時間ほどで症状がおさまってしまうため、そのまま放って置いてしまう場合が多い病気です。

しかしこれは一時的に脳の血管が血栓などで詰まり麻痺などの症状が出ますが、詰まった血栓が溶けて血流がもとに戻り症状が消えただけで、脳梗塞が起きる前兆と考えられ、極めて危険な状態です。

 

一過性脳虚血発作から脳梗塞になるリスク

一過性脳虚血発作を起こすと、48時間以内に脳梗塞を起こすことが多いと報告され、5年以内に30%が脳梗塞になるといわれています。

またそのうち13%が3ヶ月以内、10%が2週間以内に脳梗塞を起こしているそうです。

一過性脳虚血発作を起こして24~48時間以内が非常に危険と言われているので、早急に専門医を受診しましょう。

 

一過性脳虚血発作の原因

一過性脳虚血発作の原因には2つあります。

◆塞栓性

動脈硬化などで太い動脈にできた血栓の一部がはがれて、脳の細い血管を詰まらせるもので、これは脳梗塞と同じ発症メカニズムですが、できた血栓が小さい場合は自然に溶けて血流がもとに戻るので症状は治まります。

 

◆血行力学性

脳に血液を送る血管が動脈硬化などで細くなっていて、一時的に脳へ送られる血液量が大幅に減り、脳に十分な酸素が行きわたらなくなり(脳虚血状態)発作が起こる。

血流量が戻れば症状は消えますが、血圧が下がる(血流が減る)と一過性脳虚血発作を繰り返すことがあります。

 

一過性脳虚血発作の治療

一過性脳虚血発作の治療は、脳梗塞を予防することを目的として行われ、発症原因や病状によって異なります。

心房細動や弁膜症などが原因の場合

心房細動や弁膜症によって血栓ができている場合は抗凝固薬などで内服治療します。

それ以外の原因の場合には抗血小板薬の内服治療を行い、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの動脈硬化の原因となる生活習慣病の治療も行います。

プラークによって頸動脈が狭くなっている場合

動脈硬化でできたプラークで頚動脈が狭くなっている場合は、手術で狭くなった部分の血管のプラークを取り除く頸動脈内膜剥離術(けいどうみゃくないまくはくりじゅつ)を行います。

高齢者や心臓の病気がある場合などには、カテーテルを挿入して血管を広げる「頸動脈ステント術」が行われることもあります。

 

一過性脳虚血発作の予防

一過性脳虚血発作や脳梗塞を予防するには、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、動脈硬化を防ぐことが大切です。

栄養バランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、タバコはやめ生活習慣を見直し健康的な生活を心がけましょう。

一過性脳虚血発作は脳梗塞が起きる前兆でもあり、発症後48時間以内に脳梗塞が起きることが多いので、一過性脳虚血発作(TIA)だと思ったら放置せずに、速やかに受診・治療しましょう。

診療科は、救急科・脳神経外科・神経内科ですが、脳卒中を専門とする医師を受診すると、診断から治療までスムーズに進むそうです。




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