リハビリ情報まとめ

【※広告を含みます】 リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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治療用装具を使用するためには綿密な打ち合わせをしましょう

   

医療保険を活用した治療用装具作成の流れをまとめてみました。

①医師が患者さん本人を診察する
②医師が装具作成会社へ装具を処方すると同時に、本人へは装具装着証明書を発行する。
③完成した装具を装具会社が納品
④本人が装具会社に代金の全額を支払
⑤装具会社が本人へ領収証を発行する
⑥本人が医療保険の保険者に代金の還付請求をする
⑦保険者から本人へ、医療保険の自己負担分を除いた金額が還付される

装具の費用は、患者さん本人がいったん全額を支払う必要があります。
そのため、病院の医師から装具についてや費用の概算をしっかりと聞いておく必要があります。
医師の説明が良くわからない場合は、きちんと理解できるまで確認し、後であわてることのないようにしましょう。
自己負担分を差し引いた金額が還付されるのが原則ですが、高額療養費の合算対象になる場合もあり、その場合は全額還付される場合もあるので、そのことも確認しておきましょう。

装具を使用する意味

脳卒中後に装具を使用する場合、失われた機能を代償し、日常生活を補助していくための「更生用」と、機能回復や運動学習の家庭を支援するための「治療用」としての意味合いがあります。
脳卒中のリハビリテーションは、廃用症候群を予防し日常生活における動作を早期に向上させ、社会復帰を図るために行うもので、出来るだけ発症早期から積極的なリハビリテーションを行っていくことが推奨されています。
2017年のガイドラインにおいても、早期から積極的なリハビリテーションを行うと予後良好例の比率が高まるとされています。
装具の活用は、積極的なリハビリテーションを行っていくうえでさらに効果的なものになるという示唆もあります。
装具を使用することで、安全にリハビリテーションを行うことが出来、患者さんと理学療法士双方の負担を軽減して練習量を増加させることが出来るのです。
いまや装具はリハビリに欠かさないものといえるのではないでしょうか。

 

装具を使ったリハビリを行う前に理学療法士さんが確認していること

装具は同じように見えても一人一人にあわせて設定を変えて作られます。
まず、年齢、性別、既往症、生活歴、運動歴、職業歴、習慣といった発症前の状態を確認します。
これは、病状の診断だけでは分からない部分、筋緊張や姿勢の特徴、目標として考えられる生活での歩行レベルなどを設定していくのに役立ちます。
次は、皮質脊髄路やシステムを含めた脳損傷部位の同定という一時損傷の部位同定です。
脳の損傷部位を同定することで残存している機能に見当をつけたり、現在見られている症状が脳の不可逆的な損傷によるものか、脳のむくみによる圧迫などの可逆的な症状なのかを評価するのに役立ちます。
そして、発症後からの経過を確認します。
これは、発症後に受けてきた一時損傷に対しての治療や、病院生活の状況、これまで受けてきたリハビリテーションのことです。発病後どのようにしてきたかを確認することで、今後のリハビリテーションをどのように組み立てていくか考えることになります。
現在の状態や回復目標にあった装具を設定することが出来ます。

理学療法士さんたちは、患者さん一人ひとりに適した装具やリハビリ計画を考えてくれます。
患者さんご本人だけではなく、ご家族の方も使いやすい装具を作成するためにもしつもんには詳しく答えるのが良いですね。




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