リハビリ情報まとめ

【※広告を含みます】 リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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GSKNEEを使った歩行練習の目的をお話します

   

脳卒中のリハビリで重要な項目の1つに歩行の再建(歩行機能の回復)があります。

脳卒中治療ガイドラインでも発症後早期から積極的なリハビリテーションを進めていて、早期座位・立位、装具を用いた早期歩行トレーニングなどを推奨しています。

早期座位は急性期から取り入れられるリハビリです。
状態をよく見て問題がなければ、入院当日からでも行われます。
早期にリハビリを開始することで日常生活への回復の向上が期待されるのです。
座る(上半身を起こす)ことがその後の立つ、歩くといった段階につながっていくので、まずベッド上で座ることから始めるわけです。
座れるようになると呼吸が楽になるので心肺機能の維持・向上にもつながります。

ベッドの上で安定した状態で座れるようになったら、次は起き上がり、ベッドの端に腰掛ける練習をします。
この時麻痺のない側の手足を活用することが大切になりますが、特に利き手側に麻痺がある場合は片側の手足だけを使うことになれるところから始まるので、理学療法士や看護師など介助者の手助けを借りながら安心して練習していくのがよいでしょう。

安定した状態でベッドの端に座れるようになったら次は立ち上がる練習です。
最初はまずベットの脇に立つ練習からはじめるのですが、安定した状態で立つためには麻痺のない側の足にしっかり力を入れる必要があります。
そのため、立つ練習の前に麻痺のない側の足の足首や膝の動きを良くしておく必要があります。

立ち上がりがスムーズになり、立っている時にバランスが保てるようになったら歩行訓練へと進んでいきます。
まず、一歩を踏み出す動作が歩行へとつながっていくわけですが、この一歩を踏み出す勇気が必要になってくると思います。
重度の脳卒中で片麻痺が現れている場合は、足首の関節だけではなく、ひざの関節や股関節まで運動が困難になっている場合が多くなっています。
どうにかバランスを保って立つことができたとしても、一歩踏み出すのが怖かったり、麻痺側の足を踏み出すということがうまくいかなかったりする方が多いのではないでしょうか。
そこで、長下肢装具を活用することによってひざがガクッと崩れたり、足首がねじれたりすることなく安心して踏み出すことができます。

でも、長下肢装具によるリハビリテーションはぶん回し歩行の原因になりかねないので、普通に歩けるようになるために長下肢装具は使わない方が良いのではないかという議論がありました。
それを改善することを目的として開発されたのがGSKNEEなのです。
歩容(見た目に現れる歩き方)を自然なものにしたいというお医者様側と患者さん側の共通の思いが相まって出来上がりました。
GSKNEEを使って歩行リハビリをすることによって自然な歩容が再建されるだけでなく、リハビリ効果も短期間で進む方が多くなっています。
装具に否定的な考え方を持つ方も多いですが、活用できるものはしっかり活用するという態度も大切なのではないでしょうか。

ただ、リハビリを行わない方が良い場合というものもあります。
・安静時の脈拍数が1分間に120以上ある場合
・最小血圧が120mmHg以上、あるいは最大血圧が200mmHg以上の場合
・身体を動かすと共通など狭心症の症状がある場合
・いちじるしい不整脈がある場合
・体温が38.5度以上ある場合
・運動する前から動機や息切れがある場合
このような症状がみられたときはリハビリができません。また、運動中にこうした症状が現れたり、めまいや吐き気が起きた場合は無理をせずすぐに中止しましょう。

 




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