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ヤングケアラー問題とは?中高生など18歳未満が家族を介護する実態調査と支援の例

   

通学やアルバイトのかたわらで障害や病気の家族、親や祖父母の介護を担っている18歳未満の若者をヤングケアラーと言います。

家族の誰かが要介護状態になった場合、一般的には配偶者や子が対応します。

ただしそれは余力がある場合に限ってのこと。

理想と違って家族での介護は、仕事や学業に必ず支障が出ます。
そのような実態は、他人には全く見えません。。

問題を抱えたまま時間だけが過ぎていく実態が見え隠れしています。

そこで今回はヤングケアラーについてシェアします。

ヤングケアラーとは

ヤングケアラーについては法令上の定義は無いものの、

家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどをおこなっている、18 歳未満の子ども

という、ヤングケアラー問題の第一人者である成蹊大学文学部教授の澁谷智子氏の著書に記された上記が、事実上の定義となって広まっています。

その著書は「ヤングケアラー―介護を担う子ども・若者の現実」です。
Amazonで試し読みができます。

ヤングケアラーに見られる日常

実際には、どういったことがヤングケアラーに当てはまるのでしょう。

一般社団法人日本ケアラー連盟の資料では、

  • 障がいや病気のある家族に代わり、買い物、料理、掃除、洗濯などの家事
  • 家族ら代わり、幼いきょうだいの世話
  • 障がいや病気のあるきょうだいの世話や見守り
  • 日本語が第一言語でない家族や障がいのある家族のために通訳
  • 家計を支えるために労働をして、障がいや病気のある家族を助ける
  • アルコール、薬物、ギャンブルなど問題のある家族に対応
  • 目を離せない家族の見守りや声掛け
  • 障がいや病気のある家族の入浴やトイレの介助
  • がん、難病、精神疾患など慢性的な病気の家族の看病
  • 障がいや病気のある家族の身のまわりの世話

などを日常的に行っている18歳未満の子どもを対象にしているようです。

出典:日本ケアラー連盟

ヤングケアラーの全国調査

厚生労働省と文部科学省が実施したヤングケアラーの実態調査では、

  • 世話している家族がいる:中学2年生5.7%、高校2年生4.1%
  • 世話を必要としている家族:
    → 中学2年生 きょうだい61.8%、父母23.5%
    → 高校2年生 きょうだい44.3%、父母29.6%

という結果になっていました。

想像より多い印象です。

これでは学業や進路に影響が出るでしょう。
しかも6割超が誰にも相談していないということが明るみになりました。

かなりキツイ状況なはずです。

出典:ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム|厚生労働省

ヤングケアラーへの支援策

前述のプロジェクトチームによる2021年4月12日(令和3年4月12日)に開催された会議資料によれば、

孤立しやすいヤングケアラーをどう支援するか。また、子どもであることを踏まえた支援が必要。
・ピアサポート等の悩み相談や、福祉サービスへのつなぎなど相談支援の推進
・スクールソーシャルワーカーの配置の充実や、NPO 等と連携した学習支援の推進
・ヤングケアラーが子どもであることを踏まえた福祉サービス等の柔軟な運用の検討

と記されていました。

また、2021年3月17日(令和3年3月17日)に行われた第1回の会議における、「厚生労働省・文部科学省におけるヤングケアラーの支援に係る取組について」という資料も公開されています。

参照してみてください。

まとめ

ヤングケアラー問題への取り組みは発展途上です。

問題が明るみに出にくいという特徴があるために、その支援策が見えてこなかった面も否定できないでしょう。

しかも、ご近所の絆というあいまいなもので、どうにかなる問題ではありません。

公的支援と民間での支援が必要だと思います。




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