【コロナ渦中の病院の実態】急性期病院から介護医療院へ親族を転院させた体験をシェア
東京オリンピックが開催されている中で、コロナ第5波が起こっています。
1都3県の陽性者数が激増している中で、地方の都市部でもチラホラと陽性者数が増えていることが心配のタネではありますが、そんな中で地方病院の実態を垣間見ることができたのでシェアしたいと思います。
シェアのためのテーマは「転院」です。
救急体制の整っている民間総合病院から、提携関係にある介護医療院に親族を転院させたときの実態が明らかになりました。
あくまでも一例として参考にして頂ければと思います。
結構、大変でした・・・。
介護医療院とは
まず介護医療院について厚生労働省のサイトから一部引用すると、
要介護者であって、主として長期にわたり療養が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設です。
と書かれています。
似たような名称の施設があるため整理してみましょう。
- 介護療養型医療施設:医療を必要とする要介護高齢者向け長期療養施設
- 介護老人保健施設:要介護高齢者向け在宅復帰・在宅支援がメインのリハビリ施設
- 介護老人福祉施設:要介護高齢者向け生活施設
これらに加えて「介護医療院」があります。
詳細はコチラをご覧ください。
退院か転院を促される急性期病院
救急医療体制のある病院では、重症者の場合は容態が安定するとしばらく入院させ、ある程度の回復を待ったら、早い時期に退院や転院をさせるのが特徴です。
これは病院の役割上、次々に患者が搬送されていますから、仕方のないことだと割り切らなければなりません。
ただし今回の体験においては、患者が80歳を超えた高齢者のため、
- 食事の経口摂取が難しく常時点滴
- 筋力が低下し歩行が困難(介添えで最長20m程度歩行可能)
- 何度か原因不明の高熱が続き経過観察が必要
という状況となり、結果として半年以上の入院となりました。
点滴という医療行為とリハビリの継続が必要と診断されているため、受け入れられる施設の空き状況と本人の体力回復が、上手くタイミングが合ったことから転院に踏み切れたわけです。
急性期病院から転院して困ったこと
お世話になった急性期病院は地域医療の中核を担っていて、介護医療院などと連携や提携関係が多く、転院先を探す分には非常に頼りになりました。
ソーシャルワーカーとの相談体制が整っていて、遠方にいても安心できました。
しかし困った事もあったのです。
- 連帯保証人の確保
- 転院先の情報が先取りできない
- 当日でなければ対応できないことが多い
転院の際は債務者と連帯保証人が必要だったのですが、入院患者本人の親兄弟が居ない場合、子が債務者、およびその家族が連帯保証人として名を連ねることになります。
地方では身寄りのないお年寄りが増加傾向にあり、予め保証人代行サービスが利用できるよ医療施設も増えています。
もし連帯保証人で困ったことがあったら、まず施設に相談すると良いです。
転院先の居室に関する情報が取れなかったので、準備不足がどうしても発生しました。
最近はお年寄りでもスマホを持つ方もいますから、Wi-Fi環境が整っていない介護医療院だと、契約している通信プランの再検討が必要になります。
今回は、テレビ、ラジオ、Wi-Fiがありませんでした・・・。
テレビはたまたま小型の液晶テレビが身内の自宅にあったので、それで対応できましたが、大きなテレビしかない場合は改めて購入しなければなりませんでした。
レンタカーは大きな戦力
身内の自宅は遠方で、公共の交通機関も都市部と違って便利とは言えない地方にあります。
いわゆる自動車がなければお年寄りは買い物もできないような自治体をイメージしてもらえると良いです。
マイカーを使って転院に対応しても良いのですが、ガソリン代や高速代を考慮すると現地でレンタカーを調達した方が良いケースがあります。
今回はレンタカーを恐ろしいほどの低価格で24時間も借りれたことが最大の成果となりました。
ちなみに転院の当事者は、救急体制のある病院から介護医療院まではタクシーを使って1人で移動となりました。
受け入れ先の介護医療院の方がサポートしてくれる手はずになっていましたので、何の心配もなく移動できたので良かったです。
なぜ別々に移動したのかと言うと、コロナの影響により親族であっても入院していた患者と相乗りは避けるように指示されたからです。
当日はPCR検査も受けました(自費で約2万円の支払い・・・)
緊急事態宣言などない地方でも、コロナ対策に神経を張り巡らしている状況です。
まとめ
転院は本人も相当なストレスを受けることになります。
環境がガラッと変わるからです。
しかし、元々遠方に住んでいること、点滴とリハビリが必要なことから、家族による介護は困難なのは明らかで、本人も住み慣れた地域から離れるのは望んでいなかったことから、介護医療院への転院となりました。
この先、どうなるのかわかりませんが、医療施設と介護医療院に恵まれたので、大きな波乱はなかったのが幸いです。
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