リハビリ情報まとめ

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脳梗塞の再発を防ぐために意識しておきたいこと

      2020/01/11

脳梗塞や脳出血は一度発症すると再発する可能性が高い病気です。特に、脳梗塞は完治していても3年以内に20%~30%の人が再発しているというデータがあります。
そして、脳梗塞は再発すると症状や後遺症が重篤化します。再発すると最初の脳梗塞で損傷を受けた細胞以外の部分が損傷を受けて梗塞の部分が広がっていくからです。
最初の脳梗塞が早期発見できて軽い症状で治ったとしても油断してはいけないのです。

そのため、普段から再発の予防を考えていく必要があります。
再発を防ぐためには、血栓が出来ないようにすることと危険因子の管理が必要です。

①血栓の予防

血栓が出来ないようにするために抗血栓薬療法を行ないます。使用薬は原因や症状によって異なります。医師の指示に従って正しく服用しましょう。
薬は飲みだしたら基本的には一生のみ続けるつもりでいてください。
血液をサラサラにすれば大丈夫だとか、コレステロールの値が減少したから大丈夫だと楽観視するのは禁物です。
自分の判断で服用をやめたり、量を変えたりするのは危険です。万全の態勢で血栓の予防をし続けていきましょう。

 

②危険因子の管理

すでに脳卒中を経験している以上、危険因子は病気になっていない人よりももっていると考えられます。なので、その危険因子をしっかりと管理していかなくてはなりません。
危険因子としては、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙、飲酒、運動不足、ストレス、年齢、家族歴などがあげられます。年齢や家族の病歴は変えることが出来ませんが、その他のものは努力しだいで改善することが出来ます。

(ア)生活習慣の見直し

高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などは生活習慣を見直すことで改善することが可能です。
肥満による高血圧や脂質異常症、糖尿病のリスクは高いものがあります。
食事の改善と軽い運動によって肥満の解消をすることは可能です。
体重をコントロールすることで他のいろいろな症状が改善されるので、あれもこれも一度にやろうとせずに適正体重にすることを考えるのが一番の早道かもしれません。

(イ)喫煙

ストレス解消のために喫煙をするという方も少なくないと思います。でも、タバコをすうと末梢神経の収縮で血圧が上がります。
また、脳梗塞、心筋梗塞といった循環器系の疾患以外にも、肺気腫、気管支喘息といった呼吸器系の疾患、がん等のリスクも高くなります。
タバコの煙には400種類以上もの化学物質が含まれています。ご本人だけでなく、受動喫煙をすることになってしまうご家族のためにもこの機会に記念することをおすすめします。

(ウ)飲酒

昔から「百薬の長」といわれているお酒です。せめて、このぐらいの楽しみは残しておきたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、1日1合までの少量の飲酒によって、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が増加して血液が固まる作用を低下させるため血液が固まりにくくなり、血管がつまらなくなって脳梗塞の可能性が低下すると考えられています。
とはいえ、毎日1合飲んでもよいかというとそういうわけでもありません。
毎日の飲酒はアルコールへの依存度を高めていきます。調子がよいからと飲酒量を少しぐらい増やしても大丈夫だろうという気にもなりかねません。
長期の飲酒は脳へのダメージにつながるという研究結果も出ています。
何事も程々が肝心のようです。

(エ)運動不足

脳卒中の後遺症で辛いのに運動なんて出来ないと思う方もいるかもしれません。
でも、身体は使わないとどんどん衰えていきます。現状の出来る範囲で身体を動かすことはどのような状態の方でも必要になってきます。
歩行器具を利用したら歩けるという方は、ウォーキングをしましょう。リハビリと思わずにお散歩感覚で外に出かけるとよいでしょう。
ゆっくり歩きながら街中を見渡すと、あんなところに新しいお店が出来たとか、街路樹が色づき始めたなあとかいろいろな発見があるでしょう。
エスカレータやエレベーターを使わずに、短い階段なら登ってみるとかいうのもちょっとした運動になります。
車椅子で移動される方でも、上半身で動かせる部分はたくさんあります。両手を上に上げてみるとか、まわしてみるとか…
病気ではない人でも両手を真上に上げるのは難しいという人もたくさんいます。あきらめずに毎日少しでも身体を動かしてみましょう。
ストレス解消になったり、食事がおいしく食べられるようになったりと思いがけない効果を感じられることでしょう。

脳卒中の再発防止はこれから先の人生においてずっとかかわってくるテーマです。
抗血栓薬と危険因子の管理の二本立てで日常生活を組み立てていきましょう。




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