リハビリ情報まとめ

【※広告を含みます】 リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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脳卒中後うつは早めの対策が必要です

   

脳卒中の後に鬱状態になることはしばしば見られる症状です。

病気の発症による脳の損傷が影響して起こる場合もありますが、病気になってしまったというショックによって起こる場合もあります。

この鬱状態は脳卒中の発症後すぐに起こるのではなく退院してしばらく経ってからなど、ある程度の時間経過後に起こる場合が多くなっています。
日本脳卒中学会の報告書によると、脳卒中を発症して4ヶ月後に23%の方がうつを示し、その中の男性56%、女性30%が12ヶ月経っても依然として鬱状態だったということです。
また、別の報告では脳卒中発症 3 か月後男性の12.4%、女性の16.4%にうつがみられ、女性、65歳以下、1 人暮らし、再発、要介助、施設入所の人はうつになりやすいとされています。

脳卒中後うつになると日常生活動作や認知機能の改善に悪い影響を及ぼすことになります。
また、リハビリの妨げになるので回復が遅れ患者さんは更なるストレスを抱えてしまうことにもなりかねません。
そこでリハビリと平衡してうつ症状の治療も行う必要があります。

脳卒中後うつの治療には、医師の判断により三環系坑うつ剤、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)などの坑うつ薬による治療が行われます。
うつを発症後1ヶ月以内に治療を開始した場合は、それより遅い時期に治療を開始した場合よりも日常動作の改善に効果が現れるという報告もあります。

このように適切な治療を早い段階から開始するのが望ましいのですが、脳卒中後うつの症状がなかなか気づかれないという問題があります。
というのも、脳卒中後に一時的に見られる症状と脳卒中後うつの症状との区別が難しいということがあります。
脳卒中後の抑うつ状態が、重大な病気になってしまったという心理的なものからくる一般的な反応だと思われがちだということ。
また、動作が緩慢になったり意欲が減退したりすることも脳卒中後にしばしば見られる症状なので、その症状がうつからくる症状なのかどうか判断が難しいことがあげられます。

脳卒中後うつを放置していると日常生活の改善の妨げになり患者さん自身だけでなくご家族の方のストレスも増加していくことになってしまいます。
脳卒中を発症した後に意欲の低下や活動をしたがらない様子が続くようであれば脳卒中後うつを疑い、早めに医師に相談するようにしましょう。




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 - 脳卒中