睡眠時無呼吸症候群と脳卒中
睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に何度も呼吸が止まる病気で、いびきや眠気、疲労感や倦怠感などが主な症状です。
それだけではなく脳卒中や高血圧症、心筋梗塞などの合併症を引き起こす場合もあります。
脳卒中を引き起こす睡眠時無呼吸症候群
一時的に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群は、呼吸が止まる事により血液中の酸素濃度が低下するため、心臓が全身に酸素を供給しようとして、心拍数が跳ね上がり血圧も急激に上がります。
睡眠中にこの状態が何度も繰り返されるので、心臓に負荷がかかり続け高血圧症や狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの病気を併発する要因になります。
脳卒中には脳の血管が詰まる「脳梗塞」や血管が破れ出血する「脳出血」がり、高血圧によって発症します。
そのため血圧が急激に高くなる睡眠時無呼吸症候群は、症状が重いほど脳卒中の発症リスクが高くなります。
睡眠時無呼吸症候群の原因とタイプ
睡眠時無呼吸症候群には「閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)」と「中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)」の2つのタイプがあります。
「閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)」は、上気道が何らかの要因で狭くなって呼吸ができない状態で、上気道の周りに脂肪がついている肥満の人や、生まれつき上気道自体が狭い人、あごが小さい人などに多いタイプです。
「中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)」は、脳からの呼吸信号が一時的に送られなくなり呼吸が止まってしまうタイプで、原因は十分に解明されていないですが、心臓の機能が低下した場合など循環器系疾患の結果として起きると考えられています。
脳卒中を予防するには
脳卒中を予防するには、血管を痛める原因である睡眠時無呼吸症候群を治療しましょう。
「閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)」の場合は、肥満であれば体重を減らし、いびきの原因となるアルコールを控え、睡眠薬の服用を制限し、鼻の疾患がある場合は治療して、上気道が狭くならないように横向きに寝ましょう。
「中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)」の場合は、まず循環器系の疾患をしっかり治療しましょう。
また、睡眠時無呼吸症候群による眠気や集中力・意欲・認知能力などの低下は、脳卒中のリハビリを一層困難にする可能性があるので、睡眠時無呼吸症候群が疑われる症状がある場合は専門医の適切な治療を受けましょう。
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