リハビリ情報まとめ

【※広告を含みます】 リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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生活期のリハビリテーションで考える歩行トレーニング

   

脳卒中患者の介護認定

現在、急性期や回復期のリハビリテーションは医療保険が行い、家庭に戻った生活期のリハビリテーションは介護保険で行うという形になっています。
2017年に介護認定を受けた人は641万人で、前年に比べて約9万人の増加となっています。
また、2019年厚生労働省の国民生活基礎調査の概況によると要介護者の19.2%が脳卒中によるもので、認知症に次いで多くなっていますが、要介護度が高くなるほど脳卒中の割合が増えています。

脳卒中の場合は、認知症や高齢による衰弱による場合よりも幅広い年齢で発症する可能性があり、障害を抱えて生活する時間が長くなる場合が多いと考えられます。
また、脳卒中の後遺症により過程で生活をしていく上での運動制限等が多く、介護が必要になりケースが多いということです。

家庭に戻って何もしないでいると身体機能はどんどん低下してしまいます。
リハビリを続けていくことで身体機能や活動の維持をはかることができるので、生活期のリハビリは重要になってきます。

生活期におけるリハビリの役割

脳卒中発症後の治療は、大きく急性期、回復期、生活期に分けることが出来ます。
急性期は急性期病床において、疾患の治療とともに機能障害の改善のためのリハビリも開始されます。
回復期は症状が安定してくるので回復期リハビリ病棟などでリハビリテーションによる各種機能の改善を行います。
病院を退院して生活期に入ると診療所や在宅リハビリテーション、介護保険施設などで機能の維持・改善を目指したリハビリテーションを行うことになります。

病院を退院して生活期に入ると、もうこれ以上は元に戻らない、状態の維持しか考えられないとあきらめてしまう方もいますが、病状の重症度の度合いによっても改善にかかる時間は様々です。
比較的短期間である程度まで回復できる人ばかりではなく、改善に長時間必要な場合もたくさんあります。
そこで、生活期のリハビリの役割は重要になってきます。

 

生活期の歩行トレーニングは機能改善に効果があるか

「脳卒中ガイドライン2015」では、回復期リハビリテーションを終了した脳卒中者に対して、筋力、体力、歩行能力を維持向上させ、社会参加の促進や生活の質(QOL)の改善を図ることが推奨されています。
生活期の片麻痺者への下肢筋力強化や歩行練習は歩行能力の改善に効果が認められています。反復継続してリハビリテーションを行うことが大切だとされていますが、生活期に入ると訪問リハビリテーションを受けられる回数も限られてくるので練習量の確保も難しくなってきます。
専門家のリハビリだけでなく、日頃からご家族の方と短時間でも歩行練習を続けていくことが大切になってきます。
ホームエクササイズとして本人や家族が取り組みやすいものをプログラム化してもらうとよいでしょう。

 

生活期の歩行トレーニングの役割

生活期において歩行機能の維持は生活の質にかかわってくる重大事項です。
トレーニング不足や廃用性機能低下で歩行機能は変化し、歩行に影響を及ぼすような異常動作が出てくる場合もあります。異常動作を見過ごしてしまうと歩行機能が阻害されてしまうことになるので周囲の方も微妙な変化を見逃さないことが大切です。
一度改善した機能はそのまま維持できるように歩行トレーニングを継続する意義を皆で共有していきましょう。




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 - リハビリ, 脳卒中