理学療法士の仕事内容ってどんな事するの?
2020/01/11
病気やケガ、高齢などで運動機能が低下したり、身体に麻痺などの障害が残った場合にリハビリを行って運動機能などの回復を図ります。
その際リハビリを行ってくれる人のことをセラピスト(治療者)といい、セラピストは大きく理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の3つに大別されます。
▪理学療法士(PT:Physical Therapist)
起き上がる、座る、立つ、歩くなど生活の基本となる動作能力を回復したり、維持向上させたりする運動療法や物理療法を行い自立した日常生活が送れるよう支援します。
▪作業療法士(OT:Occupational Therapist)
ご飯を食べる、トイレに行く、着替えをする、歯を磨く、字を書くなどの日常生活に関わる応用動作の維持・改善を行い、生活に関わるあらゆる活動ができるよう支援します。
▪言語聴覚士(ST:Speech-Language-Hearing Therapist)
聞く、話す、読むなどの言語障害、声や発音の音声障害、噛む、飲み込むなどの嚥下障害のある患者さんの障害程度を評価し、必要な練習や指導、助言を行います。
理学療法士が行う理学療法
大きく分けて「運動療法」と「物理療法」の2つがあります。
1)運動療法
「運動」によって身体機能を回復させる治療法で「機能訓練」ともいわれ、関節可動域の拡大や筋力強化、麻痺の回復、痛みの軽減など運動機能に直接働きかける治療法です。
2)物理療法
温熱に使うホットパック、超音波や低周波を発生させるリハビリ機器などを使用して、熱・電気刺激・マッサージなどの物理的手段を用いて行われる治療法です。
理学療法の対象
理学療法は病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下してしまった状態にある人に対して行います。
◉ 中枢神経疾患
脳卒中、脊髄損傷、脳の外傷、中枢神経の変性疾患、脳血管の異常、小児発達障害など
◉ 整形外科疾患(運動器の障害)
手足、脊椎の骨折、腰痛、頸部痛、肩関節周囲炎、靭帯損傷、変形性関節症、様々な運動器由来の疼痛など
◉ 呼吸器疾患
慢性閉塞性肺疾患、肺炎、結核後遺症、喘息、全身麻酔術後の肺機能低下など
◉ 心疾患
心筋梗塞、狭心症など
◉ 内科的疾患、体力低下
糖尿病、高齢、術後体力低下、要介助状態になることが予想される高齢者、メタボリックシンドロームによる運動指導対象者など
その他にもスポーツチームやオリンピック選手のトレーナーになったり、スポーツ選手を中心にリハビリを行っている理学療法士も増えています。
理学療法を受けるには
理学療法は医療行為に位置付けられているので、国家資格を持った理学療法士が医師の指示に基づいて行われますので、病院や診療所、老人保健施設、老人ホームなどの介護保険関連施設で行われています。
◉ 病院・診療所などに入院・通院中の場合
医師が理学療法の必要性を判断しますので主治医・担当医に相談しましょう。
◉ 障害を抱えながら自宅で生活する高齢者の場合
通所リハビリテーション・訪問リハビリテーションサービスの利用を希望する場合は、かかりつけ医、ケアマネージャー、市町村介護保険課に相談しましょう。
◉ 高齢で身体機能の低下が心配な場合
お住まいの市町村老人保健担当課、または地域包括支援センターへ相談しましょう。
◉ 子様の発達が心配な場合
乳幼児健診で相談または市町村保健センターや保健師に相談しましょう。
◉ 障害をお持ちの場合
障害者入所施設、通所施設での理学療法を希望の場合は福祉事務所へ相談しましょう。
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