不安や分からないことは医療ソーシャルワーカー(MSW)に相談
2020/01/20
急な病気や怪我などで病院に入院すると、病気は治るのか、入院期間や障害は残るのか、治療費や生活費、リハビリや退院後の生活、社会生活に復帰できるかなど、心配や不安に感じることが多いと思います。
でも病院には医療相談室や地域連携室、地域相談室などがあり、いろいろな心配や不安の相談にのってくれる医療ソーシャルワーカーが常駐しています。
ソーシャルワーカーとは
ソーシャルワーカーは、社会生活における病気、ケガ、障害を持つ人や高齢者、その家族などが抱えるさまざまな問題の相談を受け、解決のために適切な助言や援助・支援を行なう仕事のことです。
高齢者福祉施設や障がい者福祉施設、行政機関の相談窓口では「生活相談員」「生活支援員」などと呼ばれ、
病院では患者さんをサポートする「医療ソーシャルワーカー」、
学校などでは児童や保護者への相談・支援を行い「スクールソーシャルワーカー」と呼ばれています。
医療機関で働く医療ソーシャルワーカーは、患者さんやその家族の方々が抱える経済的・心理的・社会的問題の解決、調整を援助して社会復帰の促進を支援する以下の業務を行います。
1. 療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助
2. 退院援助
3. 社会復帰援助
4. 受診・受療援助
5. 経済的問題の解決、調整援助
6. 地域活動
(厚生労働省「医療ソーシャルワーカー業務指針」より)
具体的には、
・ 家族としてどう患者に接したら良いか
・ 退院後の生活や介護についての相談
・ 家族の精神面や生活面の相談
・ 病院のスタッフとの人間関係
・ 入院費や生活費の相談
・ 地域の医療・保健・福祉施設との連携調整
など、誰に相談して良いのかわからないことや、気がかりなこと、心配なことなどの相談にのってくれますので、一人で抱え込まずに、遠慮せずソーシャルワーカーに相談しましょう。
医療ソーシャルワーカーの資格
医療ソーシャルワーカーになるための資格は特にないそうですが、ほとんどの病院で社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士などの国家資格を持っている人を採用しているそうです。
社会福祉士は「メディカル・ソーシャルワーカー(MSW)」として、病院や施設等で福祉に関する業務を行い、
介護福祉士は主に老人保健施設などの介護に関する業務を行い、
精神保健福祉士は「精神ソーシャルワーカー(PSW)」として、精神科や保健所、精神保健福祉センター等で医療・保健・福祉の精神的な分野に関する業務を行っています。
医療ソーシャルワーカーは、患者さんやその家族が日常生活を送る上でのさまざまな悩みの解決や、医師や看護師との橋渡し、医療や福祉に関わる専門家や関連機関との連携、退院後の社会復帰への支援などを行う、患者さんやその家族の代弁者的な立場の仕事なんですね。
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