リハビリ情報まとめ

【※広告を含みます】 リハビリの情報だけでなく、入院中や退院後の情報などもまとめています

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ぶん回し歩行の原因と歩行練習デバイス「GS Knee」によるリハビリ

   

ぶん回し歩行とは脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の後遺症で、片麻痺や痙縮によって思うように足が上がらなくなり、つまさきがひっかかってしまったり、膝に力が入らなかったりなどで異常歩行となって、足を外側から大きく振り出して歩行する歩き方のことです。

ぶん回し歩行は疲れやすく、歩くスピードも遅くなってしまいます。

 

ぶん回し歩行の原因とは

ぶん回し歩行は、麻痺側の下肢を真っ直ぐ出せずに、外側から振り回すように前に出すような歩き方のことですが、

原因は、脳血管障害、変形性脊椎症、脊髄腫瘍、多発性硬化症などの疾患によって起こる痙縮のためです。

筋肉が緊張しすぎて、股関節や膝関節、足関節など足先まで一本の棒のように伸びた状態になってしまい、思うように足をあげることができず、つま先が引っかかってしまうために起こる代償動作です。

 

代償動作とは

代償動作(代償運動)とは、病気やケガなどによって本来の動作や運動を行うのに必要な機能が障害されてしまい、必要な機能以外の筋肉などで補って動作や運動を行うことです。

脳卒中の後遺症による片麻痺や痙縮による代償動作であるぶん回し歩行を続けると、足部の痛みや変形、皮膚のトラブル、反張膝などの二次的な障害が生じやすくなります。

その他にも、姿勢の歪みが生じたり、動作のパフォーマンスやスピードが落ち、体力も消耗しやすいなどの問題が発生します。

 

ぶん回し歩行のリハビリ

ぶん回し歩行という代償動作を続けていると、脳がその動きを学習してしまい、なかなかもとの歩き方に戻すことはできません。

脳卒中などで壊れてしまった脳細胞は治すことができないため、脳は壊れてしまった回路を迂回して新しい回路を作ります

そのため一度できた回路を改善することはなかなかできません。

リハビリでは下肢装具などを使い、本来使われるべき筋肉を動かしたり、関節の可動範囲を広げたり、代償動作にならないように姿勢や動作を改善していきますが、根気と時間がかかってしまいます

また、リハビリの状況によって装具を変える必要があり、メンテナンスの必要もあります。

 

歩行練習デバイス「GS Knee」によるリハビリ

脳卒中のリハビリは急性期から始まり、ベッドの上で座位になるベッドサイドリハビリ、自分の手足を動かす練習や関節可動域を維持する練習をリハビリ室で行います。

立つ練習からはじめ、立位を保てるようになれば歩行練習を行います。

平行棒を用いての練習から杖を使って歩く練習を行っていきますが、立位や歩行を補助するための長下肢装具なども使用します。

長下肢装具は、足に麻痺が残り、膝がグラグラして体重を支えることができないような場合に、足関節と膝関節の両方を固定して使用する歩行補助具で、膝折れや転倒を防いでくれます。

しかし、足関節と膝関節の両方を固定して使用するので、ぶん回し歩行になってしまう弊害があります。

ぶん回し歩行を防ぐには、膝関節を固定せずにリハビリをする必要があります。

歩行練習デバイス「GS Knee」は、長下肢装具の膝継手に取り付け、膝ロックと膝フリーを制御する「手元スイッチ」で理学療法士が電子的に制御するので、膝を曲げて歩くことができるのでぶん回し歩行を防ぐことができます。

現在複数のリハビリ施設や病院でモニター使用を行っていて、6月頃には導入されるようです。




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