その人らしい生活や生き方をとり戻すリハビリテーション
2020/02/02
リハビリテーションとは
病気やけがなどで障害を抱えてしまった人が、単なる機能回復ではなくその人らしい生活を取り戻して、豊かな人生を送ることができるように支援するすべての活動をリハビリテーションといいます。
ハビリテーションの専門分野
一般的にリハビリテーションといえば、医療とその関係分野の専門職が行う医学的リハビリテーションを思い浮かべますが、リハビリテーションには4つの分野があります。
◉医学的リハビリテーション
病院などの医療機関で行われ、理学療法や作業療法などにより心身の機能・能力回復など生理的な機能の回復あるいは代償能力の開発などが行われます。
◉職業的リハビリテーション
職業訓練校や地域障害者職業センターなどで職業能力の回復と職業生活への定着をはかり、就労を目的とするリハビリテーションを行います。
◉社会的リハビリテーション
ケースワークや在宅援助などにより身体的状況や物理的、心理的バリアを解消し、社会生活や家庭生活への適応をはかり社会復帰・参加を支援します。
◉教育的リハビリテーション
養護学校や特殊学級、肢体不自由施設などで、障害のある児童や人の能力を向上させ潜在能力を開発し、自己実現を図れるように支援を行います。
リハビリを受ける方法
リハビリを受ける方法として、医療保険で受けるリハビリと、介護保険で受けるリハビリに大きく分類されます。
◉医療保険で受けるリハビリ
脳卒中や骨折、脊髄損傷などで病院を受診したり入院した場合に、医師が必要と判断すればリハビリが処方されます。
・急性期リハビリテーション
救急病院や大学病院で怪我や病気の治療を優先して並行して行うリハビリテーションで、寝たきりの防止や後遺症の軽減のためにおおむね発症から数日後~1か月くらいの期間で行われます。
・回復期リハビリテーション
急性期での治療が一段落し、病状が安定に向かい回復能力の高い時期に集中的に行うリハビリで、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による専門的なリハビリが行われ、日常生活動作(ADL:Acthivities of daily living)訓練を中心に行われます。
・生活期リハビリテーション
平成 31 年4月1日以降、介護保険へ移行。
◉介護保険で受けるリハビリ
65歳以上の高齢者で要介護認定において介護が必要と認定された場合、介護保険を使って介護施設や自宅でリハビリを受けることができます。
・生活期リハビリテーション
回復期を経て退院後、在宅で生活をしている時期で維持期とも呼ばれ、急性期、回復期で行ったリハビリの成果を「維持」するためのリハビリを、通所リハビリ・訪問リハビリ等で行います。
リハビリテーションはその人らしい生活をとり戻すために、障害の予防や改善、生活の再構築、そして地域社会における自立生活の安定化、生活の質の維持・向上を目指し、社会参加を支援することで、「どのように年老いても、障害があっても住み慣れたところで、 その人らしく暮らし、自立した社会的存在であること」を大切にする役割(地域リハビリテーション)を担っています。
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